日本酒と発酵を愛する料理家・真野遥さんが厳選! 「ANA FINDS」と日本酒のペアリング
「ANA FINDS」のグルメ商品には、お酒のおいしさを2倍にも3倍にも膨らませるようなおつまみが充実。日本酒と発酵食品をこよなく愛する料理家・真野遥さんに、「ANA FINDS」のグルメセットから、日本酒と合わせたい商品を選んでいただきました。ペアリング初心者でもすぐに実践できる「日本酒と料理を合わせるコツ」もお見逃しなく!
ピクルスに生酒、島どうふに熟成酒。日本酒がほしくなる、真野流「ANA FINDS」とのペアリング3選
京都で酒屋を営みながら、普段の食卓でも日本酒と料理のペアリングを楽しんでいるという真野さん。「ANA FINDS」のオリジナルセット商品の中から選んだのは、「お家でカフェめしセット」です。
——数あるセットの中から、「お家でカフェめしセット」を選んだ理由は?
商品ラインナップを見たときに、「カフェめし」セットだけど、その内容は日本酒にもよく合うものが入っていると感じたんです。最近日本酒の味わいは多彩になってきて、今が一番面白い時代なのではないかと思います。日本酒のおつまみというと魚の乾き物や塩辛などが定番ですが、それだけだとペアリングの幅が狭まりがちなんです。今回はいろんな日本酒に合うポテンシャルがありつつ、アレンジが楽しそうな商品を選ばせていただきました。
真野さんが教えてくれた食べ方はこちら!
うるまピクルス トマト:ピンチョス×モダンな味わいの生酒
うるまピクルス ゴーヤ:豚しゃぶ×淡麗辛口系
スモーク島どうふ:たくあんとクリームチーズ×樽酒や熟成酒
それぞれのポイントを詳しく教えてもらいました。
ペアリング1 うるまピクルス トマト:ピンチョスにしてモダンな味わいの生酒と共に。
——甘酸っぱくジューシーな「うるまピクルス トマト」とアボカド、モッツァレラチーズ、生ハムをピンに刺したお手軽フィンガーフードですね。見た目もかわいい!
ジューシーなトマトの甘味と酸味をアボカドとモッツァレラがまろやかに包みこんで、生ハムの旨みと塩味が全体を引き締めてくれます。合わせる日本酒は「仙禽(せんきん)」のような、ほんのり酸味を感じるモダンな味わいのお酒がいいですよ。フルーティーな香りを持つ生酒もおすすめです。キンッと冷やしてワイングラスでどうぞ。
ペアリング2 うるまピクルス ゴーヤ:豚しゃぶにのせて、淡麗辛口系の日本酒と堪能。
——塩とお酒だけで味付けたふわふわの豚しゃぶにのせる……もうこれだけでもおいしそうです。ペアリングのポイントは?
豚肉とゴーヤって、実はすごく相性がいいんです。ピクルスの甘酸っぱさとゴーヤの優しい苦味が絶妙で、豚肉がおいしく食べられます。ピクルスがお肉の脂と合うので、豚しゃぶに使うお肉は豚肩ロースがおすすめですよ。豚しゃぶは、お好みでポン酢を少しかけていただくと、ピクルスとの親和性がアップします。日本酒は新潟県の「八海山」など、淡麗辛口系のものをキリッと冷やしてさっぱりと味わってみて。
ペアリング3 スモーク島どうふ:たくあんとクリームチーズで挟んで、樽酒や熟成酒の熱燗と。
——ほどよい弾力のある「スモーク島どうふ」に、なめらかなクリームチーズとシャキシャキのたくあんの食感が楽しい一品ですね。
しっかりと燻製された島どうふには、クリームチーズとたくあんがマッチします。スモーキーな香りが口に広がるので、例えば杉の香りがする樽酒や、醤油のようなニュアンスを感じる熟成酒が良く合いますよ。熟成酒は丹澤山の「麗峰」や、樽酒ならコンビニでも買える「菊正宗 樽酒」を合わせるのも手軽でおすすめ。60度ほどの熱燗にすると旨みが膨らみますよ。
——どのアレンジもすごく簡単。新しい日本酒の楽しみ方が広がりそうです……!
真野さんが選んでくれた「ANA FINDS」の「お家でカフェめしセット」は「ANAショッピング A-style」で販売中
セットに含まれる「十和田の野菜をザクザク食べるタルタルソース」のアレンジは真野さんのSNSにて公開中
真野さんご自身のnoteでもペアリングのアイデアを紹介しています。ぜひ、チェックしてみてくださいね。
ポイントは「日本酒と料理の“味の強さ”」。日本酒を愛する真野さんに学ぶ、ペアリングの4つの法則
もともとは東京で日本酒や発酵にまつわるレシピ開発、料理教室などを開催していた真野さん。2023年から拠点を京都に移し、現在は、古民家の一角を使ったアットホームな酒屋「発酵室 よはく」を営んでいます。日本酒ラバーな真野さんに、日本酒が持つ魅力やペアリングの基本を伺いました。
——真野さんが思う日本酒の魅力を教えてください。
なんといっても、料理と合わせやすいことですね。お米からできたお酒なので、和食はもちろん、洋食、中華、エスニックと何にでも合います。飲み方もいろいろあって、冷酒・ひや(常温)・熱燗と温度帯を変えて楽しんだり、最近ではソーダ割りにしてレモンを浮かべたりする飲み方もあります。日本酒は懐が深い、まさに「余白」のあるお酒なんです。
——なるほど。日本酒と料理の合わせ方に、コツはあるのでしょうか?
私の中で、「4つの法則」があります。その前提として押さえたいポイントが、日本酒と料理の味の強さです。例えば豚の角煮のような強いものに「上善如水」のような淡麗なお酒は負けてしまいますし、その逆も同じ。もちろん例外はあるのですが、初心者さんはまずこれだけを意識してもいいかもしれませんね。
真野さん流、日本酒✕料理の「ペアリング『4法則』」
① 調和(=)
似た味わいや特徴を持ったもの同士を合わせる方法。冷奴と淡麗辛口のお酒を合わせるなど、似たトーンや味わいを合わせればまず間違いなく合います。一番簡単でやりやすいペアリング方法ではないでしょうか。
② 補完(+)
料理に味わいを足すような合わせ方。あっさりとした白身の焼き魚に濃醇なお酒で旨みを足したり、ブルーチーズに甘味の強い貴醸酒を合わせて蜂蜜のように使ったりするなど、日本酒を調味料のように考えるイメージです。
③ 中和(−、÷)
強すぎる要素をまろやかにしたり、抑えたりするペアリング。唐揚げに酸味のあるお酒を合わせてさっぱりさせたり、濃醇なお酒に柚子胡椒や山椒を使った料理を合わせて爽やかにしたりします。
④ 相乗効果(×)
思わぬ組み合わせが新しい味わいを生み出す、一番出会える確率が低いペアリング。過去評判が良かったのはぬか漬けのような香りがする寺田本家の「むすひ」と「ヤムウンセン(タイの春雨サラダ)」! クセ者同士を合わせて、パッと花開くことが多いです。
——「調和」や「補完」は初心者でもチャレンジしやすそう。その日飲みたいと思った日本酒に合わせて献立を考えるのもきっと楽しいですね!
私は日本酒のペアリングにも「ハレ(=晴れ/霽れ:年中行事や冠婚葬祭などの特別な日)」と「ケ(=褻:日常)」があると思っています。「ハレ」のペアリングは、誕生日や記念日にレストランでいただくようなもの。でもそれを自宅で目指す必要はないんですよ。家では食べたい料理や買ってきたお酒に合わせて、頑張りすぎない「ケ」のペアリングを楽しんでみてくださいね。
——真野さん、今日はありがとうございました!
写真:山﨑悠次
文:井上麻子
編集:エクスライト、ヤスダツバサ(Number X)
「ANA FINDS」のグルメセットは「ANAショッピング A-style」でたくさん販売中